Adobe Commerce / Magento Open Source 2.4.7がリリースされました
リリーススケジュール通り、Adobe CommerceとMagento Open Sourceの新バージョンである2.4.7がリリースされました。
すでに2.4.7-beta3が先月リリースされていましたが、そこから1ヶ月での正式リリースという流れとなっています。
2.4.7のハイライト
今回のバージョンアップでは、以下のような改良が行われています。
- Content Security Policyの変更
- REST / GraphQLに対するレート制限
- UPS連携のアップデート
- FedEX連携のアップデート
- USPS Ground Advantage配送の追加
- Temand Shippingモジュールの完全削除(2.4.4で無効化済み)
- 動作環境の変更
- その他不具合修正多数(長いので詳しくはリリースノートをご覧ください)
Adobe Commerce限定の変更
Adobe Commerceのリリースノートでは、さらに以下の機能改良が行われているとされています。
- 1注文に対して複数クーポンのサポート
- パフォーマンス改善
- 有効な100万件のクーポンコードがある環境でのパフォーマンス改善
- インデックス管理の改良
- 多くのオプションを持つ複雑な商品が一覧にある場合のパフォーマンス改善
- RESTインポートAPIでのJSONフォーマットサポート
- セールスルール機能のパフォーマンス改善
- 500以上のストアがある環境での設定値保存パフォーマンスの改善
- 巨大なサイズの設定キャッシュの生成パフォーマンス改善
- GraphQLアプリケーションサーバー
これらについては、また別記事で紹介したいと思います。
動作環境の変更について
2.4.7-beta3の時点で公表されていましたが、動作環境については以下の変更が行われています。
- PHP8.3のサポート(PHP8.1サポートは継続)
- RabbitMQ 3.13のサポート(3.11/3.12も継続)
- Composer 2.7.xのサポート(2.2.xも継続)
- Varnish7.3のサポート(7.2や6.0LTSも継続)
- Elasticsearch8.11のサポート
- OpenSearch 2.12 / 1.3のサポート
- Redis 7.2のサポート
- extjsをjsTreeに入れ替え
- jquery/fileUploadの削除
PHP8.1サポートが継続になったので、2.4.4や2.4.5からのアップデートパスができました。
まだすべてのエクステンションがPHP8.3対応できていない状況のようなので、今すぐ2.4.7を利用したい場合はPHP8.2で動かすのが良いでしょう。
2.4.4 / 2.4.5で稼働させているサイトはアップデートを
2.4.7-beta3のリリース時にもお伝えしましたが、Adobe Commerce / Magento Open Source 2.4.4 / 2.4.5で稼働させているサイトについては、そろそろアップデート作業に着手する必要があります。
その理由としては、
PHP8.1のサポートが2024年11月25日で終了する
という点につきます。
LinuxディストリビューションによってはPHP8.1のサポートがこの日以降も継続する場合がありますが、PHP公式としては11月25日がサポート期限です。
この日までにPHP8.2以降のバージョンが動作する構成にアップデートすることが望ましいと言えます。
11月26日以降、全く使えなくなるわけではありませんが、いかなる脆弱性・不具合についても修正されなくなるため大変に危険です。
サイトのカスタマイズ度合いによってはアップデート作業に膨大な作業を要する可能性もあるため、早め早めの対応が求められます。
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