Magento2.4では、新たに「管理者がお客様のフリをしてログインする」という機能が追加されました。

トラブル対応の際に、実際に起きている現象を確認することは非常に重要です。とはいえお客様からログインに使用するパスワードをお聞きするのはセキュリティ上NGです。
これまでのMagentoでは、サードパーティ製のエクステンションでこの機能を実現してきましたが、Magento2.4では標準機能として提供されるようになりました。

Login As Customer〜顧客ログイン代行とは

Magento2.4で追加されたこの機能、英語では「Login As Customer」と呼ばれています。日本語訳する際に色々悩んだのですが「顧客ログイン代行」とすることにしました。
(もっと良い訳があるよ、という方はぜひお知らせください)

この機能は、管理者がお客様のログイン状態をエミュレーションし、マイページなどにアクセスするというものです。
あらゆる状態が対象のお客様がログインしている状態と同じになるので、これまでであれば再現の難しかった現象などを把握しやすくなるほか、電話サポートなどで同じ画面をみながらやり取りがしやすくなります。

基本的な使い方

設定

この機能を使う場合は、Magentoの管理画面で機能を有効にします。

店舗>設定>顧客

にある「顧客ログイン代行」を選びます。次のような設定項目が表示されるので、とりあえず機能を有効にします。

設定

次に、ログインしたい顧客データの詳細画面を開きます。機能が正しく動作している場合は、画面上部にボタンが表示されると思います。

ボタンが追加されている

「顧客ログイン代行」ボタンをクリックすると、確認ダイアログが表示されます。

確認ダイアログ

問題ない場合は「顧客ログイン代行」ボタンをクリックします。
新しいタブが開き、ログイン処理が行われます。

ログイン処理の実行

ログインが成功すると、次のような表示になり、ログイン代行をしていることがはっきりと分かる状態になります。

代行ログイン中状態

注意点

代行ログインを行う前のダイアログにも明記されていますが、代行ログイン中に行った操作は対象の顧客のデータに反映されます。
不用意な操作は行わないように注意しましょう。