Magento公式サイト上に、Magento1.9.2以降をPHP7.2に対応させるパッチが公開されました。

このパッチは、先日公表されたMagento1系のセキュリティパッチ提供期間延長に伴う措置の一環です。
このパッチを適用することによって、より新しいOSやPHP環境でもMagento1系を動作させることができ、その間にMagento2系への移行を進めることができます。

対象となるMagento1.xのバージョン

このセキュリティパッチは以下のバージョンのみが対象となっています。
それ以外のバージョンはサポートされていませんので、注意してください。

Magentoバージョン 適用に際し必要となるセキュリティパッチ
1.9.2.0
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767 V2
  • SUPEE-9652
  • SUPEE-8788 V2
  • SUPEE-7405 v1.1
  • SUPEE-7405
  • SUPEE-6788
  • SUPEE-6482
1.9.2.1
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767 V2
  • SUPEE-9652
  • SUPEE-8788 V2
  • SUPEE-7405 v1.1
  • SUPEE-7405
  • SUPEE-6788
1.9.2.2
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767 V2
  • SUPEE-9652
  • SUPEE-8788 V2
  • SUPEE-7405 v1.1
  • SUPEE-7405
1.9.2.3
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767 V2
  • SUPEE-9652
  • SUPEE-8788 V2
  • SUPEE-7405 v1.1
1.9.2.4
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767 V2
  • SUPEE-9652
  • SUPEE-8788 V2
1.9.3.0
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570v2
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767v2
  • SUPEE-9652
  • SUPEE-8167 
1.9.3.1
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570v2
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767v2
  • SUPEE-9652
  • SUPEE-8167 
1.9.3.2
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570v2
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
  • SUPEE-9767v2
  • SUPEE-8167 
1.9.3.4
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570v2
  • SUPEE-10415
  • SUPEE-10266
1.9.3.6
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570v2
  • SUPEE-10415
1.9.3.7
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570v2
1.9.3.8
  • SUPEE-10752
  • SUPEE-10570v2
1.9.3.9 なし

パッチ適用時の注意

このパッチはあくまでも対象となるMagento1.xの標準コードのみを対象としています。
ですから以下のような部分については対象外です。

  • サードパーティ製エクステンション
  • 自社開発のエクステンション
  • サードパーティ製のテーマ
  • 自社用にカスタマイズしたテーマ

特にサードパーティ製のエクステンションの中にはPHPコードを暗号化するソフトウェアを用いて暗号化した状態で配布されているものがあります。
このようなエクステンションの場合、PHPのバージョンが異なると動作しなくなります。
また、コードを暗号化していないエクステンションの場合であっても、PHP7.2での動作確認が取れていない可能性が高いことに注意をしてください。

Magento1系のPHP7.2への対応については、これまで正式にアナウンスされてこなかったこともあり、多くのエクステンション開発元が未対応である可能性が高く、対応予定がない可能性も考えられます。
ですからこのパッチを適用した上で、PHP7.2で動作させたい場合には、すべての機能が想定通り正しく動作しているか十分にテストを行ってください。