Eコマース向けのCRMとして弊社がおすすめしている、OroCRMの新バージョンがリリースされました。
今回のバージョンアップで、Community Editionは1.10。Enterprise Editionは1.12となり、PHP7に正式対応しました。

早速新バージョンの注目ポイントをご説明しましょう。

PHP7に対応したことでパフォーマンスが大幅にアップ

PHP5.x系と比較して大幅にパフォーマンスが向上しているPHP7。OroCRMとそのベースであるOroPlatformもPHP7に正式対応しました。

これまでのPHP5系と比較して、以下のようにパフォーマンスが向上しています。

PHP5.5でのアカウント一覧のパフォーマンス

PHP5.5でのアカウント一覧のパフォーマンス

PHP7.0でのアカウント一覧のパフォーマンス

PHP7.0のアカウント一覧のパフォーマンス

既にOroCRMをお使いの場合は、PHP7.0にアップデートすることで同じ性能のサーバーであってもよりサーバー性能を引き出せるでしょう。
(そのためにはOroCRMを最新版にアップデートする必要があります)

新機能・カンバン機能によるセールスプロセスのさらなる可視化

新しいOroCRMでは、これまでのセールスプロセス機能が強化され、「カンバン」機能が導入されました。 
セールスプロセスのシンプル化を促進し、各案件の状況を視覚的に確認しやすくなり、どの案件を優先すべきであるかを責任者が判断しやすくなっています。

カンバン機能

この機能については改めてより詳しくご説明したいと思います。

権限管理機能の改良

システム管理者にとって、利用者の権限を管理するのは手間なものです。
OroCRMには組織内の職務分掌を考慮したきめ細かい権限管理機能が実装されていますが、今回この機能が改良され、権限の複製や一括割当などができるようになりました。

権限管理機能

管理者個別のシステム設定機能の追加

これまでOroCRMではシステム全体としてしかシステム設定を保持できませんでした。
そのため画面の言語設定などはすべてのユーザーで共有されていました。

新しいバージョンでは以下の設定が各ユーザー単位で設定できるようになり、日本語と英語の利用者が混在するような組織でも利用しやすくなりました。

  • アプリケーションの言語設定
  • 画面のロケール
  • 各種表示設定
  • メールに関する設定

個人別のシステム設定