Magento DevBoxを使ってみる
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Windows・Mac・Linux環境を問わず、Magentoの動く環境を整えるのは案外に面倒なものです。
今回ご紹介するのはMagento公式の開発者向け環境・DevBox。Dockerをベースにした環境です。
Magentoを動かす環境とは
Magentoを動作させる環境には色々ありますが、ここでは軽くそれぞれの長所と短所をまとめてみましょう。
長所 | 短所 | |
XAMPP/MAMPPなど |
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VirtualBox |
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VPSやクラウド |
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物理サーバ |
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Docker |
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それぞれ長所・短所ありますが、XAMPP・MAMPPなどの環境はおすすめできません。
せめてVirtualboxをベースにVagrant環境などで動かしていただくほうが無難です。
Magento DevBoxとは
とはいえ、VirtualboxとVagrantを用いる方法でも、それなりに手間がかかります。
Magentoのコミュニティが作成・公開している様々な環境があるのですが、「公式ではない」という点を気にされる方もおられると思います。
そこで、Magento公式として提供される様になったのが、「DevBox」です。
DevBoxはDockerをベースにした開発環境で、Windows 10 ProまたはMac・Linuxで動作します。
(基本的な動作条件はDockerのものに準じます)
インストールに関する諸々の操作は、Magento側が一式用意してくれているので、難しいことを考える必要はありません。
インストール手順
では、DevBoxのインストール手順をご紹介しましょう。
Dockerのインストールと起動
まずはじめに、Dockerをインストールします。これをやらないと話が始まりません。
WindowsとMac用には専用のインストーラーが用意されています。Dockerのダウンロードページから、インストーラーをダウンロードして、Dockerをインストールしておいてください。
インストールはウィザードに従えばよいので、簡単です。
Dockerの起動
Dockerがインストールできたら、起動しておきます。
起動後、Dockerが正常に動いているかどうかはOSによって確認方法が異なります。
Dockerインストールガイドのステップをよく読んで、確認の上で先に進んでください。
DevBoxのスクリプトをダウンロード
Magento公式サイトからDevBoxのスクリプトをダウンロードします。
(この手続を行うには、Magento Marketplaceの認証キーが必要です。事前に取得しておいてください。)
「Show Advanced Options」をクリックすると、以下のように更に色々と指定ができます。
VarnishやRedisだけでなく、Enterprise Edition専用のRabbitMQやElasticsearchまで設定できるようです。
すべて設定し終わったら、先に進みます。
次の画面が表示されると、DevBoxをセットアップするスクリプトが自動的にダウンロードされます。
スクリプトの使い方が示されているので、読んでおくと良いでしょう。
スクリプトの実行
ダウンロードしたスクリプトを適当なディレクトリに配置して展開します。
次にそのディレクトリの中に入り、先ほどのガイドに出ていた、
m2devbox-init.sh
を実行します。
(注:試した環境はMacです。Windowsの場合は異なります。ガイドをよく見て操作してください)
スクリプトがDockerイメージやMagentoのコンポーネントをダウンロードします。
すべての処理が終わると、コンソール上にアクセス情報が示されます。
忘れないようにメモしておいてください。
動作確認
最後にブラウザでアクセスしてみます。
MagentoのTOPページが表示されれば成功です。
まとめ
さて、今回のまとめです。
- DevBoxは、Dockerをベースにした開発者向けの環境構築ツール
- Dockerの動作する環境であれば、比較的簡単に開発環境を構築できる
- VirtualBoxやパブリッククラウド以外の開発環境構築方法として活用できる