昨年11月にリリースされたMagento2ですが、はやくも次のバージョンがリリースされようとしています。
既にGithub上では次期バージョン2.1.0のRC版(リリース候補版)が公開されています。

2.1.0で加えられる予定の新機能などの変更点について取り上げたいと思います。

Magento2.1.0で加えられる予定の新機能

PayPal決済の改良

従来のPayPal決済では、一旦別の画面(PayPal側)へ移動して支払い手続きをしていました。
日本国内の決済ベンダー各社でも決済側の画面に移動する支払方法や、3Dセキュアの場合に見られる挙動ですが、どうしても途中離脱が起きやすい構造でした。

Magento2.1ではPayPal決済が改良され、画面遷移を伴わない形で決済ができるようになりました。

Braintree決済連携の改良によるPCI対応の簡略化

Magento2.0からサポートされている、Braintree決済ですが、PCI-DSS対応を簡略化するために、改良が加えられました。
サイト側に用意された支払情報(主にカード情報)の入力欄ではなく、Braintree側から提供されたHTMLを表示するIFRAMEを使用する形式に改められ、PCI-DSS対応が容易になりました。

管理画面パフォーマンスの改良

管理画面の検索機能が改良され、検索機能から様々な情報を検索できるようになりました。

動作環境の変更

Magento2.0ではPHP5.5がサポートされています。2016年6月でPHP5.5の公式サポートが終了することに伴い、Magento2.1ではPHP5.5は動作対象から外されます。

PHP5.5はLinuxディストリビューションに付属するバージョンであれば、各ディストリビューションのバージョンがメンテナンスされる間はメンテナンスが継続されますが、これからMagento2を動作させる環境を作るのであれば、PHP5.6や7を選ぶほうが良いでしょう。

その他不具合修正

その他、不具合修正が17件行われています。
Varnishキャッシュの不具合や、API周りの改修といったものから、コンフィグ商品の価格表示不具合の改良といったものまで様々な改修が行われています。