Adobeによる買収とMagentoの今後について
この記事は公開から 1年以上が経過しています。現在の最新情報との整合性については弊社では一切の責任を負いかねます。
AdobeによるMagentoの買収が発表されて数日が経過しました。
弊社にも色々な方から今後を不安視されるお声を頂いております。
さて、現在私はイタリアはヴェネツィアで開催されているMeet Magento 2018 Italyに来ております。
現地時間の5月24日、25日に渡って開催されるイベントですが、昨日の冒頭で掲題のAdobeによる買収に関する説明が、エバンジェリストのBen Marks氏からありました。
Adobeが商用ソフトウェア・サービスの著名企業であることは誰もが知るところであり、Magentoがオープンソースを代表する企業・ソフトウェアであることもまた事実です。
この2つの組織がひとつになることについて、オープンソースコミュニティは当然ながら不安視していました。
ですが、現時点においてはMagentoは無償版であるOpen Sourceの提供に関して何ら変わることなく続けていく姿勢を示しています。むしろAdobeの組織・技術・資金を得て、更に加速をさせるつもりであるようです。有償版のMagento Commerce / Commerce Cloudは更に強化されていくでしょう。Order ManagementやBusiness Intelligenceといった日本ではあまり知られていないサービスも強化・改良されるのではないかと思います。
「Adobeによる買収はeBayによるものとは違う」
これがMagento側の主張です。Adobeはすでに様々なオープンソースプロジェクトに参加・支援しています。一見すると水と油の関係のような両社ですが、Adobeはeコマースソリューションを長い間欲しており、MagentoはSalesForceや他のエンタープライズ向けプラットフォームと戦うための技術や人材、資金を欲していました。
あくまで公表されている範囲でしか外部には情報が知らされないため、買収完了までと完了後の展開については予想できないのが実情です。
しかしながら、オープンソースソフトウェアであることとコミュニティと共にあることは、すでにMagentoの根幹をなす要素であるため、彼らが安易にコミュニティを軽視した判断を下すことはないと信じています。
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