Magento、翻訳プロジェクトをローカライズ管理プラットフォーム・Crowdinへ
この記事は公開から 1年以上が経過しています。現在の最新情報との整合性については弊社では一切の責任を負いかねます。
私は2007年からMagentoの日本語化に携わっていますが、最も悩ましく、かつ辛い作業は「システムロケールの翻訳」です。
おそらくどんな製品でも、開発した国の言語から、他の言語にローカライズする際には多大な労力を要することと思います。
ただのCSV、しかし数の多いMagentoのロケールファイル
一度でもMagentoのロケールファイルを見たことのある方であればご存知だと思いますが、Magentoのロケールファイルはカンマ区切りのCSVです。
ロケールファイルはエクステンションごとに用意されるようになっていて、1つのエクステンションで複数のロケールファイルを使うこともできます。
翻訳作業自体はCSVをテキストエディタなどで開いて、ひたすら翻訳していくという地味な作業なのですが、Magentoが持っている翻訳対象の文・単語は8,000以上と多く、しかもバージョン単位で少しずつ内容が変わります。
バージョン1.0が出るまでの間は、CSV上の並び順が変わったり、大幅に内容が変わったりして翻訳作業が本当に大変だったことを今でもよく覚えています。
初期のMagentoの公式サイトには、ローカライズ専用のページが用意されていたのですが、ある時からそのページは廃止されてしまいました。
以来各言語向けに翻訳する人々は、独自に環境を用意して作業してきましたが、公式ロケールはの更新は滞り気味のようでした。
ついにCrowdinに移行し、翻訳作業もさらにオープンに
さて、そんなMagentoの翻訳作業ですが、公式エバンジェリストのBen Marks氏がMagento公式サイト上で「翻訳プロジェクトをローカライズ管理プラットフォームのCrowdinに移行する」ことを告知しました。 CrowdinはOroCRMやAkeneo PIMといったプロダクトの翻訳にも活用されているサービスで、複数人による共同作業での翻訳作業が行えます。
しかも、Microsoft Translatorが訳の案を提示してくれるので、ある程度までは機械翻訳による支援が受けられ、効率よく作業ができます。
正直な話、Magentoの翻訳がCrowdinに移行しないかなとずっと思っていたので、今回の告知は非常にありがたいと感じました。
翻訳作業に参加するためには
翻訳プロジェクトに参加するためには、Magentoの提示する「Contributor Agreement」に同意する必要があります。
Contributor Agreementに同意がない場合、どのような提案も受諾されることはないと書かれています。翻訳やMagento自体の改善に興味がある方は、是非Contributor Agreementに同意して、プロジェクトに参加することをおすすめします。
ちなみに日本語訳については、Githubに公開していたものを近日中にCrowdinにマージする予定です。
- お知らせ (34)
- Magento Open Source (169)
- Adobe Commerce (86)
- Magentoトピックス (349)
- Magentoバージョンアップ (11)
- OroCommerce (1)
- AkeneoPIM (16)
- Shopware (26)
- 世界のプライバシー保護規制 (11)
- OroCRM (14)
- Typo3 (9)
- イベント (27)
- Mage-OS (1)
- エクステンションリリース情報 (75)
- Mautic (1)