Typo3にはワークスペースという機能があります。
この機能は本番サイトの中に作業中の領域を作成し、ページの追加・削除や更新作業を行うものです。
非常に便利な機能なのですが、設定方法が公式のマニュアルを読んでもよくわからなかったので、いろいろ調べた結果をまとめておきます。

サイトにワークスペースがあるかを確認する

まず最初にワークスペースがすでにあるかを確認します。
管理画面の稲妻マークのアイコンの右にワークスペースのアイコンがあります。
ここをクリックすると、今システム上にあるワークスペースが表示されます。

ワークスペースが有るか確認

では、ワークスペースを作成していきましょう。 

リストメニューでサイトのルート要素を表示する

最初に「リスト」メニューで、「New TYPO3 site」となっているところを開きます。
図のような画面になるので、プレビューボタン(目玉マークが付いているアイコン)の左にある、新規作成ボタンをクリックします。

ページの表示

そうすると、何を作成するかを選択する画面に切り替わります。
選択肢の一番下にワークスペースがあると思います。

ワークスペースを選択 

ワークスペースをクリックすると、ワークスペースの作成画面に切り替わります。

ワークスペースを作成する

では、いよいよワークスペースを作成していきます。
たくさん設定項目があるのですが、今回は最低限の項目だけに絞って設定を行います。
(後日変更できるので心配いりません) 

名前をつける

最初にワークスペースの名前をつけます。

ワークスペース名の入力

ユーザーを割り当てる

次に、右の「Users」タブに移動して、このワークスペースで作業するユーザーを選択します。

ユーザーを割り当て

ユーザーを割り当てるには、「Find records」と書かれているテキストボックスの左にある、フォルダのアイコンをクリックします。
ポップアップウインドウが開くので、「New TYPO3 site」を選ぶとユーザー一覧が表示されます。

ユーザー選択 

Ownersはこのワークスペースの所有者。
Membersはこのワークスペースで作業をするユーザーになります。
適宜選択してください。 

ステージングを作成する

次はステージングの作成です。
ステージングはワークスペースの中に存在するワークフローのようなものです。
ステージングを複数設定することで、関係者による査閲・確認を行うことができます。

ステージングの作成

Responsible personsには、このステージを担当するユーザーを設定します。
ワークスペースがこのステージになった時に、通知を受け取って、コンテンツの確認や編集を行います。

ここまでできたら保存ボタンを押して、ワークスペースを作成します。 

ワークスペースが作成できたことを確認する

ワークスペースが無事に作成できたか確認しましょう。
一旦管理画面全体をリロードしてみてください。
そして最初と同じように、ワークスペースアイコンをクリックしてみてください。

新しいワークスページの確認

新しいワークスペースができていると思います。 

新しいワークスペースに切り替えてみる

早速新しいワークスペースをつかってみましょう。
ワークスペースを切り替えるには、ワークスペースアイコンをクリックして表示されるドロップダウンリストで、切り替えたいワークスペースを選択します。
そうすると管理画面のヘッダーの色が変わります。 

ワークスペースの切り替え

茶色っぽい色になっているときは、ワークスペースで作業をしている状態です。
ログインしているユーザー名の右にもワークスペースの名前が出ていると思います。
この状態では、ページリストで背景がオレンジ色のページはワークスペースで編集中であることを示します。 

ワークスペースでページを編集してみる

では、ワークスペース内のページを編集してみます。といっても編集の操作は普段と何も変わりません。
むしろ、ワークスペースで作業している時にページをプレビューすると、Liveの時とは見え方が変わります。

ワークスペース内のページをプレビュー 

ワークスペースのデータを公開する

最後にワークスペースのデータを公開してみます。
左メニューの「ワークスペース」を選択すると、編集中のページがリストされます。

公開したいページにチェックを付けて、画面の下にあるプルダウンメニューから「Publish to Live」を選ぶと公開処理を行います。
公開せずに他のステージングにページを送ることもできます。この場合はページは公開されず、次の作業者に委ねられることになります。 

ワークスペースを公開する 

公開をする前に、Typo3が追加でその旨を通知するユーザーと、通知する文面の入力を求めてきます。
追加で通知するユーザーや、通知する文面が要らない場合は、そのままOKボタンを押します。

通知先の指定 

処理が完了すると、ページが公開されていると思います。

ワークスペースは大変便利な機能なので、機会を見てさらに深く掘り下げて行きたいと思います。