Typo3 Neosをインストールする
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Typo3 Neosは、オープンソースのコンテンツ・マネジメント・システム「Typo3」のプロジェクトから生み出された、「新しいTypo3」です。
これまでのTypo3とは完全に異なる設計をベースに開発されたもので、今までのTypo3と見た目も使い勝手も異なります。
このエントリでは、このTypo3 Neosのインストール方法について説明します。
(ちなみに、Typo3 Neosだと混乱しやすいので、今後はNeosと呼びます)
まずは公式サイトにアクセス
何はともあれ、公式サイト(http://neos.typo3.org/)にアクセスしましょう。
ページの中央にダウンロードボタンがあるので、迷うことはないと思います。
インストール方法の確認
ダウンロードページにはインストールの手順が書かれています。
ここをまず確認しましょう。
Neosのインストールでは、composerが大きな要素になります。
composerはPHPで書かれたアプリケーションが利用する、ライブラリの依存関係を管理するツールです。
最近のPHPアプリケーションではよく使われているものなので、すでにご存じの方もいるかもしれません。
動作環境について
NeosはFlow3というフレームワークの上に開発されています。
基本的にはNeosはFlow3の要求する動作環境と同じものを要求します。
現時点では、
- PHP 5.3.2以上
- mbstring
- tokenizer
- pdo_mysql
あたりの条件を満たしていれば動作可能です。
もちろん、ApacheやNginx、MySQLなどは必要ですが、厳格にバージョン指定などされているわけではありません。
(とはいえ、Apacheを使う場合はmod_rewriteや.htaccessが利用できる必要があります)
composerのダウンロード
では、示されている手順に従ってインストールを進めていきます。
最初はcomposerのダウンロードです。
ターミナル(Windowsはputtyやtera term, MacやLinuxの場合は標準のターミナルでOK)で、
curl -s https://getcomposer.org/installer | php
とタイプすると、composerがダウンロードされます。
ターミナルからの操作に不慣れな人は、SourceForce.netから、ファイル一式をダウンロードできます。
この場合は次のステップは省略できます。
Neosのプログラムをダウンロード
composerを使う場合はこのステップでNeosのプログラムをダウンロードします。
Neosをインストールしたディレクトリに移動し、次のようにコマンドを実行します。
php ./composer.phar create-project --prefer-dist --no-dev typo3/neos-base-distribution TYPO3-Neos-1.0
composerの実行の際に、「--prefer-dist --no-dev」をつけているのは、ネットワーク環境によってはタイムアウトしてしまうからです。
実行中は次の図のように結果が画面に表示されます。
黄色の背景色でエラーが出ていますが、これは無視して構いません。
ダウンロードが終わったら、次はバーチャルホストの設定を行います。
apacheやNginxで以下のようにバーチャルホストを作成します。例はapache用なので、Nginxを使う場合は別途工夫が必要です。
NameVirtualHost *:80 # if needed
<VirtualHost *:80>
DocumentRoot "/your/htdocs/TYPO3-Neos-1.0/Web/"
# skip the following line for development
SetEnv FLOW_CONTEXT Production
ServerName neos.demo
</VirtualHost>
設定ファイルを保存し、apacheを再起動しておきます。
最後にホスト名がDNSから引けない場合は、hostsファイルに追記を忘れないようにしてください。
セットアップの実行
では、いよいよセットアップを実行します。
「http://<設定したバーチャルホストのホスト名>/setup」にアクセスすると、インストーラーが起動します。
いきなりログインフォームが出てきます。
画面をよく見ると、緑枠のところにガイドが書いてあります。
セットアップをするには、指示されたでぃれくとりにある、SetupPassword.txtに書かれているパスワードを使えば良いようです。
ログインすると、最初にデータベース接続の設定をする画面が出てきます。
ここで接続先の設定や、データベース名などを決めます。
データベースに接続できない場合は、「Connection established」とならないので、その場合は何がおかしいかをよく調べてやり直しましょう。
「Next」を押すと次に進みます。
次の画面では管理者アカウントを設定します。
管理者名やID、パスワードを入力して次に進みます。
サイトのインポート画面が出てきますが、とりあえずデモデータを投入しておきます。
うまくいくと次の完了画面が出てきます。
これでセットアップは終わりです。
さて、サイトにアクセスしてみましょう。
サイトにアクセス
多くのCMSがそうであるように、Neosも管理画面と公開画面にわかれています。
まずは公開画面(フロントエンド)を見てみましょう。
従来のTypo3とはかなり異なった画面が出てきます。しかもこのデモサイトはレスポンシブデザインでできています。今風ですね。
続いて管理画面(バックエンド)にアクセスします。
フロントエンドとは異なる、真っ黒い画面が表示されました。
インストール時に指定したIDとパスワードでログインしてみましょう。
見たままの編集ができそうな画面が表示されました。
まだリリースされたばかりのCMSなので、全て英語ですが、やがてローカライズされると思います。