Magentoの年次カンファレンス・Imagine Conference。今年も開催されました。
今回で7回目となるこのイベント、今年のキーワードは「Powering Tomorrow」。昨年の「We are Magento」からさらに歩を進め、明日のeコマースを見つめることをテーマにしていました。

もう、だれもMagento1の話をしていない

今回のImagine Conferenceでは、ほぼすべてのセッションがMagento2に関連する内容になっていました。
日本国内では、後ろ向きな理由(安定してない、分からない、など)でMagento1を選ぶケースがまだまだ後を絶たないようですが、既にグローバルの傾向としては、Magento1は過去の製品となっています。

Magento2への移行は待ったなし

この記事を書いている時点で、Magento1のメンテナンス期限まで残すところあと1年7ヶ月です。
弊社でもご相談に来られる皆様に繰り返しお伝えをしていますが、2018年11月がMagento1系のメンテナンス期限となっています。

この期限をすぎると、Magento公式のサポートは一部の特例を除き、Magento1に対してはすべて終了します。セキュリティパッチも新バージョンも出なくなります。

Magento1を安全に使い続ける方法は2018年11月以降存在しない

一部のベンダーでは、「Web Application Firewall(WAF)を導入すればMagento1系を安全に運用できる」と喧伝しているようですが、これは大きな誤りです。

WAFはあくまでも「多層防御の一環」として導入するもので、それ自体が万能ではありません。
たとえWAFが一般的な攻撃を防御してくれたとしても、アプリケーション自体に致命的な脆弱性があった場合、それを防御しきれるかどうかは設定次第です。

WAFを入れればすべてが解決するわけではありませんから、OSやミドルウエア、アプリケーションをまずは最新に保つ努力をし、その上でWAFなどの機材を導入するのが望ましいでしょう。

そういった意味で、Magento1系を現時点で推奨するような開発会社には注意したほうが良いと思います。

MagentoのECプラットフォーム以外の製品群

Magentoは昨年から、ECプラットフォーム以外の製品・サービスを拡充しています。

  • Commerce Order Management
  • Business Intelligence

といったサービスは既にローンチしており、グローバルで提供が始まっています。

  • Magento Social
  • Magento Shipping

が今回新たに発表になりました。
とくにMagento SocialはFacebookと蜜に連携したFコマースが実現できるサービスで、Community EditionとEnterprise Editionの両方で利用ができます。

カンファレンスの意味はセッションよりも交流にある

Imagine Conferenceでは、もちろん多くのセッションが用意されています。
それだけでも3日間十分過ごせるだけの量がありますが、それ以外にやはり他の参加者や出展者、Magentoの各担当者と会話することに重要な意味があります。

どうしても日本から複数名で参加すると、日本人だけで固まってしまうような事になりがちです。そうなると交流が狭まってしまう傾向があるのですが、今年はどうも私一人だけだったようで、色々な方と話をすることができました。

確かに参加費10万円以上、渡航費を含めると25万円以上の出費が必要ですが、Imagine Conferenceだけでなく、海外のイベントにはそれを補って余りある価値があると思います。